陶升 - 3Pedia

陶升Tao Sheng

トウショウ

(?~?)
漢建義中郎将

黒山賊の頭目《張燕伝》。

陶升はもともと内黄県の小役人であったが、黄巾賊の張角が蜂起すると、賊に身を落として平漢将軍を自称する。賊将はそれぞれ数千から三万の軍勢を率いていた《袁紹・張燕伝・後漢書袁紹伝》。

初平四年(一九三)三月上巳、冀州牧袁紹が公孫瓚征討の帰途、薄洛津において賓客たちを集めて大宴会を催していた折り、魏郡の兵士たちが叛逆して黒山賊于毒らと手を結び、総勢数万人で鄴城を襲撃、太守栗成を殺害した。朝廷から正規の冀州牧として壺寿を迎え入れる《袁紹伝・後漢書同伝》。

袁紹や彼の部下の家族はみな鄴城内におり、恐怖のあまり青ざめたり泣き出したりする者がいた。陶升は于毒らの元にいたが、彼だけは袁紹に心を寄せ、配下の軍勢を引き連れて西城を乗り越え、役所の門を閉ざして賊徒どもを入れないようにした。そして袁紹の家族や州吏を車に乗せ、彼自身が護衛しながら斥丘へ送り届けた。袁紹は斥丘まで引き返すと、陶升を建義中郎将に取り立てる《袁紹伝・後漢書同伝》。

【参照】于毒 / 袁紹 / 壺寿 / 公孫瓚 / 張角 / 栗成 / 魏郡 / 冀州 / 鄴県 / 内黄県 / 薄洛津 / 太守 / 平漢将軍 / 牧 / 黄巾賊 / 黒山賊 / 上巳