薛礼 - 3Pedia

薛礼Xue Li

セツレイ

(?~195?)
漢彭城相

彭城国の相。

薛礼は彭城国の相であったが、徐州刺史陶謙の圧迫を受けたため、秣陵に本拠を構えた《劉繇伝》。同県の南には下邳の相である笮融が駐屯しており、ともに劉繇を盟主と仰ぐこととした《討逆伝》。

興平二年(一九五)、孫策が長江をわたって牛渚の劉繇陣営を破り、それから笮融に攻撃をかけた。笮融は軍勢を繰りだして戦ったが、斬首五百人あまりを出す敗北となり、すぐさま陣門を閉ざして動きをひそめた。そこで孫策は薛礼を攻撃してきた。薛礼は(秣陵城から)脱出して逃れ、樊能・于麋らと合流して牛渚の屯所を奪取した。孫策はそれを聞くや、取ってかえして樊能らを撃破、男女一万人あまりを手に入れた《討逆・呉夫人・周瑜伝》。

孫策はすでに長江をわたって南岸の牛渚や笮融の屯所を破っており、薛礼の拠った秣陵城も南岸にある。よって『討逆伝』『周瑜伝』に笮融を破ったあと「長江をわたって薛礼を攻撃した」とあるのは誤りである。

その後、薛礼は笮融に殺害された《劉繇伝》。

【参照】于麋 / 笮融 / 孫策 / 陶謙 / 樊能 / 劉繇 / 下邳国 / 牛渚 / 徐州 / 長江 / 彭城国 / 秣陵県 / 刺史 / 相